おしり

 昨日 運がつく話を書いたので、ついでに書こうと思うのだが、最近どうも「おしり」が気になる。

とはいっても言語の話なので、おいおいマニアックな下ネタ?かよ=と読むのをやめないでいただきたい。言葉の話なのだ。

つまり「おしり(ケツ)」と言う言葉は人間の体のどの部分を指すのか、という問題だ。

 

 私は、腰からもものあたりまでを大まかにおしりと言うのだと思っていたし、事実、大概はそれで了解できる。

 「昨日久しぶりに山に登ったらおしり(ケツ)が痛くて痛くて」

 「転んでおしりを打っちゃって」

 「おしりが隠れるくらいの長い髪が」

 なんていう使い方はみなそれで理解できる。

ところがだ、そうでない場合もある。

 

 昔、ウォシュレットが発売されたときのコマーシャルフレーズに「おしりだって洗ってほしい」ってのがあって、センセーショナルだったが、この場合はどうだ?。あきらかに肛門を指している。まさか大便をした直後にウォシュレットで臀部を洗ってる人はおるまい。まず100パーセント肛門に違いない。親が子供に「おしりをちゃんと拭きなさいよ」と言う場合もそうだ。わかったよ=と言って、自分の臀部をトイペでごしごしやる子供はまずいない。

「さいきんおしりがむずがゆいのよね~」って用法もそう。「見たらおしりから血がでちゃってて、あ~~痔なんだって思って」なんていうのもそう。

 もっと言えば、川口と川尻、沢口と沢尻なんて対になっている言葉があるところを見ても、入るところと出るところで、口に対する尻だから、おしりは肛門を指すのだと思われる。

 

 そりゃねあんた「肛門だって洗ってほしい」とか「肛門をちゃんと拭きなさい」とか「肛門がむずがゆいのよね」なんて直接的にいうのは憚られるでしょ?、だから、ぼんやりおしりという曖昧な言葉で誤魔化してんじゃないの、という意見もある。確かに日本語にはそういう面が多々ある。

 しかしだ「てめえはケツの穴のちいせえ野郎だな」なんて言い方では、わざわざケツが小さいんじゃなくって、ケツの「穴」が小さい、つまりは肛門が小さいと明言するわけだから、やはり単独でおしり(ケツ)と言った場合は臀部なんじゃね?と思ってしまう。

 え~~い、ハッキリしろい、って抗議したくなる。

 もどかしくなる。

 錯乱してきたりもする。

 

「おしりの小さな女の子」であるキューティーハニーはもしかしたら肛門が極端に小さいのか?

「お~いいケツしてんじゃねえかよ」ってのは、肛門のことだったのか?(一部マニア?)

「ふん、ケツの青いガキが何抜かしやがる」って、モンゴロイドの子供のは肛門まで青かったのか?

 

「尻の軽い女」なんてのは臀部でも肛門でもないと思われ、

ますます私は錯乱するのだったが。

 

 そんなところにニュースが入ってきた。40代の会社員が電車内で若い女性のおしりを触ったとかで逮捕されたというのだ。ん?おしりを触っただと?気になるな==。ひどく気になる。

 会社員が触ったのは、臀部か?それとも???

 私も男だから、満員電車内でプリンと形の良い臀部が目の前にあれば、やわらかそうだなあと触ってみたくもなるから、ほんの出来心で臀部を触ったのならアリかと思う。被害者の女性には悪いが、同情もする。がしかし、これがそうでなく、軽い軽くない方の部位となると話は違う。ほんの出来心でそこまで指を伸ばす人はいないわけだから、かなり常習性のあるベテランということになり、いつもやってんだな??ってことになり、同情の余地はないよな?と冷淡になる。

 さらに、これが洗ってほしい部位だということになるともう、出来心もへったくれもない猟奇的犯罪ということになって呆れるしかない。

 だからハッキリしてほしいのだ。やい、放送局。ハッキリしろ、ハッキリ。「おしり」なんて曖昧な言い方で誤魔化してんじゃねえよ。と言いたくなるのだ。